ライフステージ別の通い方
同じ方でも、20代と50代と80代では、必要なことがまったく違います。
このページでは、年代ごとに、当院で相談できることと、その時期にやっておくと後で効くことを整理しました。
ご自身の年代、あるいはご家族の年代からご覧ください。
0歳〜小学生
ご相談が多いこと
皮膚のこと
乳児湿疹、おむつかぶれ、あせも、とびひ、水いぼ、アトピー性皮膚炎、虫刺され。
けが
転んだ、ぶつけた、突き指、ねんざ、骨折。
成長のこと
歩き方、姿勢、O脚・X脚のご心配。
この時期にやっておくとよいこと
皮膚のバリアを保つことです。
乳幼児期のスキンケアは、その後の皮膚の状態に関わると考えられています。洗いすぎず、こすらず、保湿する——この3つが基本です。
「たいしたことない」と思われる湿疹でも、掻き壊してとびひになると、保育園を休むことになります。 早めにご相談ください。
副院長は皮膚科専門医で、小児の皮膚を診てきた経験があります。 また、3児の子育てをしながら診療にあたっています。
保護者の方が「これくらいで受診してよいのか」と迷われるお気持ちは、よく分かるつもりです。 遠慮なくお越しください。
中学生・高校生
ご相談が多いこと
部活動でのけが
オスグッド病、シンスプリント、疲労骨折、野球肘、テニス肘、ねんざ、突き指。
皮膚のこと
にきび、あせも、水虫、いぼ。
この時期にやっておくとよいこと
「痛みが取れた」と「競技に戻れる」を、混同しないことです。
成長期の体には、大人にはない成長軟骨があります。大人なら捻挫で済むところが、骨や軟骨の損傷になっていることがあります。
「成長痛でしょう」で済ませると、後で困ることがあります。
そして、痛みが引いたからといって、全力で走れる状態とは限りません。 ここを確認せずに戻ると、同じところをまた痛めます。
大会や引退試合の予定があれば、遠慮なくお話しください。 それを前提に、現実的な進め方を考えます。
にきびは、跡が残る前にご相談ください。この時期の見た目の悩みは、本人にとって小さな問題ではありません。
20代・30代
ご相談が多いこと
仕事による負担
デスクワークによる首・肩・腰の痛み、手や指のしびれ、腱鞘炎。立ち仕事による足と腰の負担。
スポーツ
ランニング、ジム、球技でのけが。
皮膚のこと
にきび、湿疹、手荒れ、じんましん。
妊娠・出産に関わること
腰痛、手首の痛み(抱っこによるもの)、産後の体の変化、妊娠中・授乳中に使える薬のご相談。
この時期にやっておくとよいこと
「戻ってしまう理由」に手をつけることです。
「マッサージに行っても、数日で元通り」——この時期に最も多いご相談です。
姿勢や動きの癖が残っていれば、何度でも同じところに戻ります。 当院のリハビリテーションでは、そこを扱います。
まだ、変えられる時期です。 40代以降になると、すでに起きた変化の上で対応することになります。
40代・50代
ご相談が多いこと
関節の変化
膝、腰、肩、首。「前は平気だった動作がつらい」と感じ始める時期です。
手の症状
ばね指、手根管症候群、母指CM関節症、ヘバーデン結節。女性に多く、更年期前後に増えます。
皮膚のこと
しみ、たるみ、乾燥、脂漏性角化症(いわゆる老人性いぼ。30代から出ます)。
骨のこと
女性は、閉経前後で骨量が大きく減ります。
この時期にやっておくとよいこと
骨密度を、一度測っておくことです。
骨粗鬆症は、折れて初めて気づく病気です。折れる前に知っておくことに、意味があります。
とくに、閉経を迎えた女性は、この時期に一度確認しておく価値があります。
そして、関節の変化に気づいたら、早めに対応すること。
この時期の対応が、その後10年、20年を左右します。
→ 40〜50代から始める関節ケア/50代以降の変形性関節症
60代
ご相談が多いこと
変形性関節症:膝、股関節、腰
骨粗鬆症
皮膚の乾燥とかゆみ:加齢に伴い、皮脂と保湿成分が減ります
帯状疱疹:50歳以降に増えます
巻き爪、爪の水虫、たこ・魚の目:歩行に直結します
この時期にやっておくとよいこと
転ばないための体をつくることです。
骨が弱くなっていても、転ばなければ折れません。
- 筋力:何歳からでも増やせます
- バランス
- 足元:巻き爪、外反母趾、爪の状態、靴
- 視力、めまい、飲んでいるお薬
「足の爪が切りにくい」「靴が合わない」——こうしたことも、遠慮なくご相談ください。歩きにくさは、転倒につながります。
70代以降
ご相談が多いこと
変形性関節症、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症
皮膚の乾燥、湿疹、帯状疱疹
足のトラブル全般
手術後の経過
この時期にやっておくとよいこと
「できることを、続けること」です。
動かないことが、いちばんの負担になります。
痛みがあると動きたくなくなり、動かないと筋力が落ち、さらに動けなくなる——この流れを止めることが、この時期の目標です。
すべてを元に戻すことは難しくても、今できることを保つことはできます。
ご家族が付き添って来られる場合も、遠慮なくお越しください。 ご本人が説明を聞き取りにくい場合、ご家族にも内容を共有します。
年代の変わり目に、起こること
年代をまたぐときに、体は静かに変わります。
| 時期 | 起こること |
|---|---|
| 成長期の終わり | 成長軟骨が閉じ、けがの性質が大人と同じになる |
| 30代後半 | 加齢性のできもの(脂漏性角化症)が出始める |
| 40代 | 老眼、手の症状、関節の初期変化 |
| 閉経前後 | 骨量が大きく減る。皮膚の乾燥が進む |
| 60代 | 変形が進み、転倒のリスクが上がる |
| 70代以降 | 筋力低下と活動量低下の連鎖が起こりやすい |
「まだ困っていない」時期にこそ、できることがあります。
世代をまたいで、見えることがあります
ご家族が同じ場所に通われると、分かることがあります。
体質は、受け継がれることがあります
- 骨の弱さ:ご家族に骨折された方がいる場合、ご自身のリスクも上がります
- 関節の変形:親御さんが変形性膝関節症であれば、ご自身も注意が必要です
- 皮膚の体質:アトピー、乾燥しやすさ、いぼのできやすさ、円形脱毛症
- リウマチなど、免疫が関わる病気
「親がそうだったから、自分も」と心配される必要はありません。 必ず同じようになるわけではありません。
ただ、知っておくと、対策を早められます。
親御さんの今が、ご自身の20年後の参考になります
親御さんが膝の痛みで歩きにくくなっているのを見て、ご自身の膝を気にされる方がいらっしゃいます。
それは、とても合理的な発想です。
同じ道をたどるとは限りません。 そして、今から手を打てば、違う道になる可能性があります。
診察でお伝えください
- ご家族に、骨折した方がいるか
- ご家族に、関節の病気の方がいるか
- ご家族に、皮膚の病気の方がいるか
「関係ないかもしれない」と思われても、お話しください。 判断の材料になります。
よくあるご質問
Q. 症状がなくても受診できますか?
できます。 骨密度測定などをご希望の方はご相談ください。
Q. 子どもは何歳から診てもらえますか?
ご相談ください。お子さんの皮膚のトラブル、けがに対応しています。
Q. 家族で一緒に受診できますか?
できます。ご予約の際にお申し出ください。 詳しくはご家族での受診のすすめをご覧ください。
Q. 何歳からでも遅くないですか?
過ぎた時間は戻せませんが、これから先の傾きは変えられます。 筋力は高齢になってからでも増やせますし、骨粗鬆症の治療は始めた時点から意味があります。