しみ・肝斑治療|原因を見きわめた皮膚科専門医のケア

「しみが気になる」というお声は、皮膚科の診察のなかで数多くうかがいます。

ひとことで「しみ」と言っても、実際には老人性色素斑・そばかす(雀卵斑)・肝斑・炎症後色素沈着などいくつかの種類があり、原因によって適した治療が異なります。見た目が似ていても、対応を誤ると十分な改善が見込めなかったり、かえって濃くなってしまうこともあります。

当院では、まず皮膚科専門医の診断でしみのタイプを見きわめたうえで、治療をご提案しています。

※これらの治療は自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があります。

しみには種類があります(原因によってタイプが異なります)

一般に「しみ」と呼ばれるものには、次のようないくつかのタイプがあります。見た目が似ていることも多いのですが、原因や適した治療の方向性はタイプによって異なるため、見分けがとても重要です。

  • 老人性色素斑(日光性色素斑):紫外線を長年浴び続けることで生じる、境界のはっきりした茶色いしみです。頬骨のあたりや額、手の甲など、日光に当たりやすい部位にできやすいとされています。加齢とともに増えることが多く、多くの方が「しみ」と聞いて思い浮かべるタイプです。
  • そばかす(雀卵斑):小さな茶色い斑点が、鼻を中心に頬に散らばるように出るしみです。多くは子どものころから見られ、体質(遺伝的な要因)が関わるとされています。紫外線を浴びると濃くなりやすい傾向があります。
  • 肝斑(かんぱん):頬骨のあたりや額、口のまわりに、左右対称に広がるように現れる、輪郭がややぼやけた茶色いしみです。妊娠や経口避妊薬の使用、紫外線、日常的な摩擦刺激(洗顔やマッサージでこするなど)が関わるとされています。ほかのしみと治療の考え方が大きく異なるため、見分けがとても大切です。
  • 炎症後色素沈着:にきびや虫刺され、傷、かぶれなどの炎症が治ったあとに、その部分の皮膚に一時的に色素が残るものです。多くは時間の経過とともにうすくなっていきますが、紫外線対策を怠ると色が残りやすくなります。

このように、同じ「しみ」でも原因はさまざまです。とくに肝斑は、ほかのしみと同じように光治療などの刺激を加えると、かえって悪化することがあるため、治療方針を決める前の見きわめがとても重要です。

まずは皮膚科専門医による診断を(自己判断でこすらない)

しみの治療は、タイプの見きわめから始まります。当院では、必要に応じてVISIA(肌診断機器)による肌状態の確認とあわせて、皮膚科専門医が診察のうえで、しみの種類や状態をご説明し、適した治療の組み合わせをご提案しています。

しみが気になると、洗顔やマッサージの際に、その部分を意識してこすってしまう方は少なくありませんが、皮膚をこすったり摩擦を加えたりすることは、色素沈着を悪化させる原因になります。とくに肝斑は摩擦による刺激で悪化しやすいことが知られており、洗顔料をよく泡立てずにこする、タオルでゴシゴシ拭く、美顔器やマッサージで力を入れてこするといった習慣は避けていただきたいポイントです。市販の美白化粧品や家庭用美容機器だけで改善を図ろうとすると、タイプによっては十分な変化が得られなかったり、肝斑のようにかえって悪化してしまったりすることがあります。まずは診察で、しみのタイプをご確認ください。

当院のしみ・肝斑治療(組み合わせてご提案します)

当院では、しみ・肝斑の治療として、複数の選択肢をご用意しています。しみのタイプによって適した治療が異なるため、診察と肌画像診断のうえで組み合わせをご提案します。

しみ・そばかす(老人性色素斑・雀卵斑など)に用いる主な治療

肝斑・くすみに用いる主な治療

肝斑には光治療(IPL)を用いません。刺激によってかえって濃くなることがあるためです。

なお、これらはいずれも自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があります。

内服治療(トラネキサム酸・ビタミンC・ビタミンEなど)

肝斑を中心に、内服治療をご提案することがあります。代表的なお薬に、トラネキサム酸があります。もともとは出血や炎症を抑える目的で使われてきた国内承認薬ですが、肝斑に対しても用いられることがあり、皮膚科診療のなかで選択肢のひとつとして知られています。ビタミンC、ビタミンE(ユベラ)などの栄養素も、肌の状態を整える補助的な位置づけとして、あわせてご案内することがあります。内服を続けながら経過をみていく治療で、効果の出方や改善までの期間には個人差があります。※内服治療は自由診療(保険適用外)です。

Nordlys(IPL光治療)― 老人性色素斑・そばかすに

老人性色素斑やそばかすには、光治療(IPL)が選択肢となります。当院ではNordlys(ノーリス)というIPL光治療機器で、しみ・そばかすへの照射に対応しています。厚生労働省の薬事承認を取得した機器で、しみのもととなるメラニンにアプローチします。ただし、肝斑に対しては、光治療の刺激がかえって悪化につながることがあるため、当院ではNordlysを積極的にはおすすめしていません。老人性色素斑・そばかすが気になる方は、まず診察でタイプをご確認のうえご相談ください。※Nordlysによる治療は自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があります。

ケミカルピーリング・リバースピール ― 肝斑・くすみのケアに

肝斑や肌全体のくすみには、刺激の少ないピーリングを選択肢としてご案内することがあります。ケミカルピーリングは薬剤で古い角質に働きかける施術、リバースピールは針を使わず薬剤を浸透させる肌再生系のピーリングで、いずれも強い剥離を目的とせず、肌への刺激をおさえながらのケアとして知られています。光治療のように強い刺激を伴わないため、肝斑のケアとあわせて選択肢になることがあります。※これらの施術は自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があります。

メソナJ ― 日々のスキンケアと組み合わせて

メソナJは、針を使わず有効成分を肌の深い部分へ届ける施術で、ダウンタイムがほとんどないため、内服治療やピーリングと組み合わせながら、肌全体のコンディションを整える目的でご案内することがあります。※メソナJによる施術は自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があります。

肝斑は刺激に注意が必要です(内服・紫外線対策が基本)

肝斑は、ほかのしみと異なり、光治療などの刺激によってかえって悪化することがあると考えられています。そのため肝斑の治療は、内服治療と紫外線対策を軸に、必要に応じて刺激の少ないケミカルピーリング・リバースピールを組み合わせるという進め方が基本になります。紫外線は肝斑を濃くする要因のひとつとされているため、季節を問わず日焼け止めをこまめに塗り直す、日傘や帽子を活用するといった対策もあわせて続けていただくことをおすすめしています。肝斑は、内服治療や紫外線対策などを続けることで改善が期待できるとされていますが、効果の出方や改善までの期間には個人差があり、すぐに目立たなくなるものではありません。紫外線対策を怠ったり、摩擦などの刺激が加わったりすると、再び濃くなることもあります。無理のないペースで、経過をみながら治療を続けていただくことをご提案しています。

炎症後色素沈着について

にきびや虫刺され、日焼けなどの炎症のあとに残る色素沈着は、多くの場合、時間の経過とともに少しずつうすくなっていきます。ただし、その間に紫外線を浴びたり、患部をこすったりすると、色が定着しやすくなるため注意が必要です。改善がみられない場合は、ケミカルピーリングなどの施術を選択肢としてご案内することもあります。繰り返しにきびができて色素沈着が増えていく場合には、もとになっているにきびそのものの治療も大切です。ニキビの保険診療についてはニキビ(尋常性ざ瘡)のページもご覧ください。

ご自宅でできること(セルフケア)

治療とあわせて、日々のセルフケアも大切です。

  • とにかくこすらない:洗顔・クレンジング・タオルドライなどで、肌をこすらないよう心がけましょう。美顔器やマッサージも、力を入れすぎないことが大切です。
  • 紫外線対策を毎日続ける:しみ・肝斑ともに、紫外線は状態を悪化させる大きな要因です。季節や天候を問わず、日焼け止めを使う習慣をつけましょう。
  • 触らない・いじらない:にきびや虫刺されの跡が気になっても、無理に触ったり潰したりすると、色素沈着が長引く原因になります。
  • 保湿を続ける:乾燥は肌のバリア機能を乱し、刺激を受けやすい状態につながります。
  • 生活習慣を整える:睡眠不足や偏った食事は、肌の状態に影響することがあるといわれています。無理のない範囲で見直してみましょう。

受診の目安(こんなときはご相談ください)

次のような場合は、自己判断でケアを続ける前に、一度ご相談ください。

  • しみの色や形が急に変化した、大きくなってきた
  • 頬や額に左右対称に広がるようなしみが気になる(肝斑の可能性があります)
  • 市販のスキンケアやセルフケアを続けても変化がみられない
  • しみのように見えるものが、盛り上がっていたり、色がまだらだったりする

とくに、色や形が急に変わったしみは、まれにほかの皮膚の病気が隠れていることもあります。心配な場合は、早めに皮膚科を受診してください。

よくあるご質問

Q. しみは治療で本当に改善しますか?
しみのタイプによって適した治療は異なりますが、皮膚科専門医の診断のうえで、内服治療・光治療・ピーリングなどを組み合わせることで、改善が期待できるとされています。ただし効果の出方や期間には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。

Q. そばかすと老人性色素斑はどう違いますか?
そばかすは、子どものころから見られることが多く、鼻を中心に小さな斑点が散らばるように出るのが特徴です。体質(遺伝的な要因)が関わるとされています。一方、老人性色素斑は、紫外線を長年浴びることで、加齢とともに現れる境界のはっきりした茶色いしみです。見た目が似ていることもあるため、気になる場合は診察でご相談ください。

Q. 肝斑とほかのしみを自分で見分けることはできますか?
肝斑は、頬骨のあたりや額に左右対称に広がるように現れる、輪郭がややぼやけたしみという特徴がありますが、ほかのしみと重なって見えることもあり、見た目だけでの判断はむずかしい場合があります。誤った治療を避けるためにも、診察での確認をおすすめします。

Q. しみの治療はどのくらいの期間・回数が必要ですか?
しみのタイプや治療の組み合わせによって異なります。1回で完結するものではなく、経過をみながら進めることが一般的です。診察の際に目安をご説明しますので、まずはご相談ください。

Q. 妊娠中・授乳中でも相談できますか?
ご相談自体は可能です。ただし、妊娠中は使用できないお薬や、控えたほうがよい治療もあります。妊娠中・授乳中である旨を診察時にお伝えください。妊娠・授乳期のお肌のお悩みについては、ママのための皮膚科のページもご覧ください。

Q. しみは何科を受診すればいいですか?
しみは皮膚の状態にかかわるお悩みですので、皮膚科が専門です。当院では、皮膚科専門医が診察のうえで、しみのタイプに応じた治療の選択肢をご説明します。

費用(主なメニュー)

メニュー区分料金(税込)
Nordlys(ノーリス) 全顔初回トライアル16,500円
Nordlys(ノーリス) 全顔通常22,000円
リバースピール 肝斑部位通常19,800円
メソナJ 美白通常22,000円
トラネキサム酸 30日分(60錠)1,980円
ハイチオール 30日分(60錠)1,980円

すべて税込・自由診療(保険適用外)です。ここに挙げたのは一部です。ほかのメニューを含む一覧は美容皮膚科の料金一覧をご覧ください。日本国外にお住まいの方は料金が異なります。

この治療を受けられる前に(費用・リスク・自由診療について)

  • 自由診療である旨:しみ・肝斑に対する内服治療(トラネキサム酸・ビタミン剤)、Nordlys(IPL光治療)、ケミカルピーリング、コラーゲンピール(マッサージピール)、リバースピール、メソナJ、ヒーライトⅡ、プルリアル、高濃度ビタミンC点滴、グルタチオン点滴(白玉点滴)、セラピューティック療法は、いずれも自由診療(保険適用外)です。費用は美容皮膚科の料金一覧をご覧ください。
  • 主なリスク・副作用:内服薬(トラネキサム酸等)は、まれに吐き気・食欲不振などの消化器症状が生じることがあります。血栓ができやすい体質の方など、内服が適さない場合もあります。Nordlys(IPL)は、一時的な赤み・ほてり、まれに水ぶくれや色素沈着・色素脱失が生じることがあります。ケミカルピーリング・リバースピールは、一時的な赤み・乾燥・つっぱり感・皮むけ、まれに色素沈着が生じることがあります。メソナJは、一時的な赤みや熱っぽさが出ることがあります。いずれも効果には個人差があります。
  • 医薬品・医療機器の承認について:トラネキサム酸は国内で承認されている医薬品です。Nordlysは厚生労働省の薬事承認を取得した医療機器です。リバースピールに用いる薬剤は、国内で医薬品としての承認を受けたものではない海外製剤を使用する場合があります。詳しい薬事区分は診察時にご説明します。ケミカルピーリングで使用する薬剤・メソナJの機器区分についても、ご不明な点は診察時にご確認いただけます。
  • 医師の判断のもとで行います:治療の可否は、皮膚科専門医が診察のうえで判断します。妊娠中の方など、お受けいただけない場合や、慎重な判断が必要な場合があります。

適応の可否やご不明な点は、診察時におたずねください。

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