これからの30〜50年

当院は、2025年7月に開業しました。

まだ、積み上げてきたものは多くありません。そのことを、正直にお伝えしておきます。

そのうえで、このページでは当院が何を考えて診療にあたっているのかを書いておきたいと思います。

私たちが見ている時間の長さについて

当院が掲げているのは「健康寿命の最長化」という考え方です。

健康寿命とは、日常生活に制限なく過ごせる期間のことをいいます。平均寿命との間には差があり、その差の分だけ、何らかの手助けを必要とする時間が生まれます。

40代の方が、これから健康に過ごせる時間を考える。60代の方が、あと何年自分の足で歩きたいかを考える。そこにある時間は、20年、30年、あるいは50年です。

医療機関との付き合いも、同じ長さになります。

そう考えたとき、「今日の症状をどう取るか」だけでは足りないと思うのです。

カルテは、時間が経つほど価値が出ます

初診のとき、私たちは今の状態しか知りません。

膝のレントゲンを撮っても、「これが元々の形なのか、この10年で変わったのか」は分かりません。血液検査の数値も、基準値の範囲に入っているかどうかしか言えません。

ところが、同じ方を5年、10年と見ていると、話が変わります。

去年と比べてどうか。3年前と比べてどうか。基準値の中にいても、その方にとっては明らかに動いている——そういう変化が見えるようになります。

骨密度がその典型です。 一度測っただけでは「今、この数値です」としか言えません。しかし2年後、3年後と測っていくと、減り方の速さが見えてきます。 速い方には早めに手を打てますし、安定している方には「今のままで大丈夫です」と言えます。

肌も同じです。 VISIAでの肌診断は、一度きりでは「今の状態」の記録にしかなりません。継続して撮ることで、変化の向きが分かります。

だから、通い続けていただくことに意味があると考えています。

これは、頻繁に来てくださいという意味ではありません。 症状のない時期は、年に一度で構いません。記録が途切れないことのほうが大切です。

変わっていくこと

当院にできることは、これから増えていきます。

導入したい機器があります。始めたい治療があります。準備が整い次第、順にご案内していきます。

一方で、今はできないこともあります。

たとえば、しみ・肝斑の治療は、現在の当院の機器・薬剤のラインナップでは十分な選択肢をご提供できません。ご相談いただいた場合、適切な医療機関をご紹介することがあります。

できないことを「できる」とは言いません。 そのほうが、長く通っていただくうえで大事だと思うからです。

変えないこと

診断を飛ばさない。 これは変えません。

痛みがある、赤みがある——その原因が何であるかを確かめないまま治療を始めると、遠回りになります。効かなかったときに、何が違っていたのかも分かりません。

「歳のせい」で終わらせない。 これも変えません。

年齢とともに起こる変化はあります。しかし、そこに慢性的な炎症のような、手を打てる要素が混ざっていることがあります。 分けて考えれば、できることが見つかる場合があります。

手術以外の選択肢を持っておく。 これも変えません。

すべてが手術以外で解決するわけではありません。手術が最善であれば、そう申し上げて、適切な医療機関へお繋ぎします。 ただ、その手前に置ける手立てを増やしておきたいと考えています。

30年後に、このクリニックがどうあってほしいか

「あそこに行けば、自分の体の記録がある」

そう思っていただける場所であることが、目標です。

初めて来られたときのレントゲン。5年目の骨密度。10年目の血液検査。その積み重ねが、20年後の判断を支えます。

そのためには、私たちがここに在り続ける必要があります。

医師が変わっても、スタッフが変わっても、記録が引き継がれ、同じ考え方で診療が続くこと。 それが、長くお付き合いいただくための条件だと思っています。

今は、まだ途中です

冒頭に書いたとおり、当院は開業して間もないクリニックです。

症例数を誇れる段階ではありません。 「これだけの実績があります」と申し上げられる材料は、まだ多くありません。

ですので、実績の代わりに、考え方をお示ししています。

このサイトに書いてあることは、すべて「なぜそう考えるか」から書いています。 治療の説明も、費用の説明も、リスクの説明も同じです。判断していただくための材料として、お読みいただければと思います。

そして、合わないと思われたら、他の医療機関を選んでいただいて構いません。 長く通う場所ですから、納得できるところを選ぶべきだと思います。

よくあるご質問

Q. 開業して間もないと聞きましたが、経験は十分でしょうか。

クリニックとしては新しいですが、医師はそれぞれ、勤務医として診療にあたってきた期間があります。 経歴は各医師のページに記載しています。

Q. 定期的に通うとなると、費用が心配です。

症状がない時期に頻繁に通っていただく必要はありません。 年に一度の検査で十分な項目もあります。どのくらいの間隔がよいかは、診察のうえでご相談させてください。

Q. 引っ越す予定があるのですが、それでも記録を取る意味はありますか。

あります。検査結果は、ご希望に応じてお渡しできます。 転居先の医療機関に持っていっていただければ、そこからの比較に使えます。

関連ページ