スポーツによるケガ・障害
スポーツで体を痛めたとき、当院でできることをまとめました。
「どこを痛めたか」だけでなく、「どうやって戻るか」までを見ていきます。
まず、2つに分かれます
スポーツでの体のトラブルは、大きく2種類です。対応が違います。
外傷(急に起きたもの)
いつ、何をして痛めたかが、はっきりしているもの。
- ねんざ、突き指
- 骨折
- 靭帯損傷(前十字靭帯など)
- 半月板損傷
- 肉離れ
- 脱臼
まず、どこがどの程度傷んでいるかを確かめます。 レントゲン、超音波(エコー)で確認し、必要に応じてMRIをご紹介します。
障害(繰り返しの負担で起きたもの)
いつからか、はっきりしない。 少しずつ痛くなってきたもの。
- 足底腱膜炎、アキレス腱炎
- シンスプリント、疲労骨折
- ジャンパー膝、鵞足炎
- テニス肘、ゴルフ肘、野球肘
- オスグッド病
- 腰椎分離症
こちらは、「なぜそこに負担が集中したか」を見ないと、繰り返します。
フォーム、練習量の変化、道具、体の使い方——そこまで見るのが、当院のリハビリテーションです。
「痛みが取れた」と「競技に戻れる」は、別です
これが、当院で最も大切にしている考え方です。
痛みが引いた。日常生活は問題ない。
——では、全力で走れますか? 着地は大丈夫ですか? 切り返しは?
ここを確認せずに戻ると、同じところをまた痛めます。
当院では、次の段階を踏んで戻していきます。
① 痛みと腫れを抑える
② 動く範囲を戻す
③ 筋力を戻す(左右差を見ます)
④ 競技の動きに近づける
⑤ 段階的に復帰する
理学療法士が担当し、各段階で確認しながら進めます。
詳しくはスポーツ復帰サポートをご覧ください。
年代によって、見るべき点が変わります
成長期(中学生・高校生)
大人にはない、成長軟骨があります。
大人なら捻挫で済むところが、骨や軟骨の損傷になっていることがあります。
- オスグッド病、シンスプリント、疲労骨折、野球肘、腰椎分離症
「成長痛でしょう」で済ませると、後で困ることがあります。
そして、この時期の体は変化の途中です。身長が伸びる時期に、柔軟性が追いつかず、痛みが出ることもあります。
大会や引退試合の予定があれば、遠慮なくお話しください。 それを前提に、現実的な進め方を考えます。
20〜40代
仕事と両立しながら、競技を続けておられる方が多い層です。
練習量に対して、回復が追いつかない——これが典型的な背景です。
「休めない」という事情も含めて、組み立てます。
50代以降
若い頃と同じようには回復しません。 これは、事実としてお伝えします。
一方で、やめる必要もありません。
負荷のかけ方、回復にかける時間、ウォームアップ——やり方を変えることで、続けられます。
過去のけがの影響が出てくる時期でもあります。「昔痛めた膝が、また」というご相談は多くあります。
手術以外の選択肢について
保存療法を十分に行っても改善が乏しい場合、次のような選択肢があります。
いずれも、すべての方に適しているわけではありません。
そして、まず保存療法とリハビリテーションを十分に行うことが前提です。
手術が必要な状態であれば、そうお伝えして、適切な医療機関へご紹介します。
繰り返すなら、原因は別のところにあります
「同じところを、何度も痛める」——この場合、痛めた場所そのものより、別の要因があります。
よくある背景
① 練習量の急な変化
「先月から距離を倍にした」「新しい種目を始めた」——体が追いつく前に負荷が上がると、弱い部分に出ます。
② 柔軟性の不足
特定の関節が硬いと、その隣の関節が代わりに動きます。 負担が集中するのは、たいてい隣です。
「膝が痛いのに、原因は足首の硬さ」ということが、実際にあります。
③ 左右差
利き足、利き腕。 差があること自体は自然ですが、大きすぎると片側に負担が寄ります。
④ フォーム
着地、踏み込み、投げ方、振り方。 効率の悪い動きは、どこかに無理を生みます。
⑤ 道具
靴、ラケット、グリップ、シューズの摩耗。 見落とされやすい要因です。
⑥ 回復が足りていない
睡眠、栄養、休養日。 これが不足していれば、どれだけケアしても追いつきません。
当院のリハビリテーションでは、痛めた場所だけでなく、この背景を見ます。
「治療しても、また同じところが痛くなる」という方は、ここに手がついていない可能性があります。
部位から探す
症状から探す方は、スポーツでケガをしたをご覧ください。
休むことも、治療のうちです
「休んでください」と言われるのが、いちばんつらい——そうおっしゃる方は多くいらっしゃいます。
その気持ちは、よく分かります。 ただ、休むべき時期には理由があります。
休まないと、どうなるか
- 治りかけの組織に、また負担がかかる
- 痛みをかばって、別の場所を痛める
- 軽い損傷が、大きな損傷になる(疲労骨折が完全骨折になる、など)
- 結果として、休む期間が長くなる
「今2週間休むか、あとで3か月休むか」——そういう選択になることがあります。
ただし、「全部休め」とは言いません
痛めた部位を使わなければできることは、たくさんあります。
- 上半身のけがなら、下半身のトレーニング
- 下半身のけがなら、体幹や上半身
- 心肺機能を落とさないための代替種目
「何をしてはいけないか」だけでなく、「何ならできるか」をお伝えします。
完全に止まってしまうと、復帰に余計な時間がかかります。
復帰の目安も、あわせてお伝えします
「いつまで」が分からないまま休むのは、精神的にもつらいものです。
「この状態になったら、次の段階へ」という目安を、そのつどお伝えするようにしています。
受診のときに
次のことが分かると、話が早く進みます。
- 競技名、ポジション、練習の頻度
- いつ、何をしていて痛めたか(障害の場合は「いつ頃から」で構いません)
- 練習量や環境に、変化があったか(量を増やした、靴を替えた、路面が変わった)
- これまでのけが
- いつまでに、どこまで戻りたいか
最後の項目が、いちばん大切です。
大会の日程、引退試合、シーズンの開始——それが分かると、進め方が変わります。
服装:動きやすい服装でお越しください。痛む部位を出せると確実です。
よくあるご質問
Q. 練習を続けながら治せますか?
状態によります。 完全に休むべき時期がある一方、動かしながら進めたほうがよい場合もあります。「続けたい」というご希望は、遠慮なくお伝えください。
Q. すぐに診てもらえますか?
受け付けています。 ただし、腫れが強い、体重をかけられない、変形しているといった場合は、時間帯を問わず、対応可能な医療機関へご相談ください。
Q. MRIは撮れますか?
院内にはありません。 必要な場合は、連携している医療機関へご紹介します。
Q. 学校やチームに提出する書類は書いてもらえますか?
内容によります。必要な書式をお持ちください。
Q. リハビリだけ受けられますか?
診察のうえで必要と判断した場合に行います。まずはご相談ください。
Q. 保険のリハビリが終わったあとは?
パーソナルトレーニング(自費)で続けられます。
Q. 子どもの部活のケガでも診てもらえますか?
対応しています。 成長期特有の注意点がありますので、ご相談ください。
この治療を受けられる前に(費用・リスク・自由診療について)
このページでご案内している治療のうち、次のものは自由診療(保険適用外)です。ご検討の前にご確認ください。
- PRP療法:自由診療(保険適用外)です。標準的な費用は、白血球除去型PRP(PRGF-Endoret®)110,000円/回(計3回が標準)、高用量PRP(Angel™ HD-PRP)330,000円/回(いずれも税込)。料金は1部位ごとに発生します(例:両膝にPRGFを3回で660,000円)。別途、MRI評価・血液検査の費用がかかります。主なリスクは注射部位の一時的な痛み・腫れ・熱感・内出血で、感染等のリスクは低いとされますがゼロではありません。治療効果には個人差があります。用いるPRP調製システムはいずれも国内で承認・認証を受けた医療機器です(Angel™ cPRP System 承認番号 30500BZX00054000/PRGF-Endoret® 認証番号 30500BZI00007000)。
- 体外衝撃波治療:対象となる疾患・条件により、保険診療となる場合と自由診療(保険適用外)となる場合があります。自由診療の場合の標準的な費用は、初回 5,500円/2〜3回目 8,800円/4回目以降の一連治療 5,500円(いずれも税込・2026年10月改定)。一連の治療は、前回の治療から2ヶ月以内を基準とし、2ヶ月を超えて間隔があいた場合はあらためて初回からの料金となります。主なリスクは照射部位の一時的な痛み・発赤・内出血です。治療効果には個人差があります。用いる機器は国内で承認を受けた医療機器です(BTL-6000 Focus® 承認番号 30300BZX00272000)。
- 入手経路・国内の承認状況:いずれも国内の正規流通経路で導入しています。医師の個人輸入は行っておりません。くわしくは当院の自由診療についてをご覧ください。