皮膚のしこり・できもの

「背中に触れると分かるしこりがある」「顔のできものが少しずつ大きくなってきた」「痛くはないけれど、何なのか気になる」——皮膚のしこりやできものに気づいたとき、受診したほうがよいのか、様子を見てよいのかで迷われる方は多くいらっしゃいます。

皮膚のできものは、その多くが良性です。一方で、見た目や触った感じだけでは区別がつきにくいものもあり、なかには早めに確かめたほうがよいものも含まれます。

このページでは、様子を見てよい場合と受診をおすすめする場合の分かれ目を中心にご説明します。できものの種類ごとの詳しい解説や、検査・手術の内容は、それぞれのページでご案内しています。

受診をおすすめするサイン

次のいずれかに当てはまる場合は、一度診察を受けることをおすすめします。

  • 短期間で大きくなってきた(数週間〜数か月での変化)
  • 色にムラがある、黒や茶色が混ざっている、境界がギザギザしている
  • 出血する、じくじくする、かさぶたができては剥がれるのを繰り返す
  • 硬い、動かない(皮膚の下でつまんでも動かせない感じがする)
  • 痛みや赤み、熱をもってきた(感染を起こしていることがあります)
  • 同じ場所に繰り返しできる
  • 6mm を超える大きさで、形がいびつ

これらは「悪性だから」という意味ではありません。確かめておいたほうがよい特徴という位置づけです。実際に診察すると、良性であることのほうが多くあります。

様子を見てもよい場合

  • 数年単位で大きさが変わらない
  • 色が均一で、境界がはっきりしている
  • 痛みや出血がない
  • 押すと動く、やわらかい

こうした場合は、あわてて受診する必要はありません。ただし、変化に気づいたら受診の目安です。ご自身では見えにくい背中や後頭部は、ご家族に確認してもらうか、スマートフォンで撮影して大きさの変化を残しておくと、経過が分かりやすくなります。

よくあるご相談

具体的な病名や治療については、それぞれのページでくわしくご説明しています。ここでは、ご相談の多い順に概要だけご案内します。

触れると動く、やわらかいしこり

皮膚の下に袋ができて、そこに角質や皮脂がたまる粉瘤(ふんりゅう)や、脂肪の良性のかたまりである脂肪腫などが考えられます。粉瘤は、炎症を起こすと赤く腫れて痛むことがあります。

黒い・茶色い、平らまたは盛り上がったもの

ほくろのほか、加齢にともなってできる脂漏性角化症などがあります。色ムラや形のいびつさ、大きさの変化がある場合は、確かめておくことをおすすめします。

ざらざらした、盛り上がったできもの

ウイルスによるいぼのことがあります。うつることがあるため、増えてきた場合は早めにご相談ください。

→ 種類ごとの解説、皮膚エコーやダーモスコピーによる診断についてはできもの・皮膚腫瘍をご覧ください。

できる場所によって、相談先が変わることがあります

皮膚のできものは体のどこにでもできますが、場所によって注意点が変わります。

  • 顔・首:目立つ場所のため、傷あとへの配慮が必要になります。切除の方法や時期を含めてご相談ください。
  • 背中・肩:ご自身では見えにくく、大きくなってから気づかれることが多い場所です。粉瘤ができやすい部位でもあります。
  • 手のひら・足の裏:ほくろのように見えるものでも、この部位は念のため確認しておくことがすすめられます。
  • わきの下・おしり・太ももの内側:こすれや蒸れで炎症を起こしやすく、痛みが出てから受診される方が多い場所です。
  • 頭部:髪に隠れて気づきにくく、シャンプーのときに触れて見つかることがあります。

「痛くないから」「見えない場所だから」と様子を見続けているうちに大きくなり、切除の範囲も広がってしまうことがあります。

お子さんのできもの

お子さんの皮膚にできるものは、水いぼやいぼなど、ウイルスによるものが多くみられます。プールや保育園・幼稚園で広がることがあり、ご家族から「登園してよいか」というご相談をいただくこともあります。

一方で、生まれつきのあざやほくろが、成長とともに大きくなることもあります。急に色や形が変わってきた場合は、一度ご相談ください。

お子さんの受診では、処置を怖がることも少なくありません。当院では、まず状態を確認したうえで、急ぐ必要があるものと、経過をみてよいものを分けてご説明します。

→ いぼ・水いぼ

自分で取ろうとしないでください

インターネットで見た方法を試して、かえって悪化した状態で来院される方がいらっしゃいます。

  • 針で刺す、絞り出す:粉瘤の袋は残るため再発します。細菌が入り、赤く腫れて痛みが強くなることがあります。
  • 糸で縛る、市販の薬品で焼く:傷あとが残ることがあり、もとが何だったのかも分からなくなります。
  • 絆創膏で圧迫し続ける:蒸れて炎症を起こすことがあります。

もとの形が分からなくなると、診断もむずかしくなります。 気になる段階でご相談ください。

当院での診察の流れ

  1. 問診:いつからあるか、大きさや色の変化、痛みや出血の有無をうかがいます。
  2. 診察:見た目と触った状態を確認します。必要に応じて、拡大して観察したり、皮膚の下の状態を確認したりします。
  3. 方針のご提案:経過を見てよいもの、処置や摘出をおすすめするもの、さらに詳しい検査が必要なものに分けてご説明します。
  4. 処置・手術:摘出が適していると判断した場合、当院では日帰りでの処置・手術に対応しています。摘出した組織は検査に出して確認します。

→ 検査や手術の内容は皮膚の処置・手術でくわしくご説明しています。

「大きくなってから」より、気になった段階のほうが、体への負担も傷あとも小さく済むことが多くあります。

よくあるご質問

Q. 痛くないのですが、受診したほうがよいですか?
痛みがないできものは良性のことが多いのですが、痛みの有無だけでは判断できません。 大きくなってきた、色にムラがある、硬いといった特徴があれば、痛みがなくてもご相談ください。

Q. 保険は使えますか?
診察と、治療を目的とした処置・摘出は保険診療の対象です。美容を目的とした場合は自由診療となります。どちらになるかは診察のうえでご説明します。

Q. すぐに取ってもらえますか?
状態や部位によります。炎症を起こして赤く腫れているときは、まず炎症を落ち着かせてから摘出することが一般的です。診察のうえでご案内します。

Q. 傷あとは残りますか?
切開をともなう処置では、程度の差はあれ傷あとが残ります。大きくなるほど切開も大きくなりますので、気になる段階でのご相談をおすすめします。

Q. 何科を受診すればよいですか?
皮膚のできものは皮膚科が専門です。当院では皮膚科専門医が診察します。

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