小児皮膚科(赤ちゃん・お子さまの肌)

赤ちゃんやお子さまの肌は、大人よりもうすくデリケートで、乾燥や湿疹などのトラブルを起こしやすいものです。「かゆがってかき壊してしまう」「なかなか治らない」「塗り薬をどう使えばいいかわからない」——そんなお悩みは、遠慮なくご相談ください。当院では、皮膚科専門医が、赤ちゃんからお子さままでの肌トラブルを診療しています。3人の子どもを育てる母親でもあり、こども病院で多くのお子さまの肌を診てきた経験から、治療だけでなく、毎日のスキンケアや塗り薬の使い方まで、実生活に沿ってわかりやすくお伝えします。このページでは、お子さまに多い肌トラブルと、ご家庭でのケアのポイントをご紹介します。

当院の小児皮膚科について

当院の皮膚科診療を担当するのは、皮膚科専門医です。福岡市立こども病院で小児皮膚科の診療にあたり、多くのお子さまの肌トラブルを診てきました。かゆみや痛みで学校に行けなかったお子さまが、適切な治療によって元気に通えるようになる——そうした経験を重ねるなかで、子どもの肌を守ることの大切さを実感してきました。

お子さまの診療では、お母さん・お父さんが「話しやすい」「相談しやすい」と感じていただけることを大切にしています。ご家庭での過ごし方や、お風呂・保湿・塗り薬といった毎日のケアについても、生活に即した具体的なアドバイスを心がけています。お子さまの肌のことで気になることがあれば、小さなことでもどうぞご相談ください。

お子さまに多い肌トラブル

お子さまの肌トラブルには、いくつかの代表的なものがあります。当院で多くご相談いただくのは、次のような症状です。

アトピー性皮膚炎

かゆみのある湿疹が、よくなったり悪くなったりを繰り返す状態です。皮膚のバリア機能が弱く、乾燥しやすい肌質が関わっているといわれます。かき壊すとさらに悪化しやすいため、かゆみを抑えながら、塗り薬と保湿でスキンケアを続けていくことが治療の基本です。適切な治療とケアで、症状を落ち着いた状態に保っていくことをめざします。塗り薬の量や塗り方、保湿の続け方など、ご家庭で迷いやすい点も丁寧にお伝えします。

じんましん

皮膚が赤く盛り上がり、強いかゆみを伴って、短時間で出たり消えたりを繰り返す状態です。食べ物や感染、疲れなどがきっかけになることもあれば、原因がはっきりしないこともあります。多くは飲み薬(内服薬)でかゆみと症状を抑えながら経過をみていきます。

にきび

にきびは思春期のお子さまにも多く見られます。「体質だから」とあきらめず、跡を残さないうちに治療することが大切です。毛穴の詰まりや炎症に働きかける塗り薬などで、できにくい肌に整えていきます。

たこ・うおのめ

くり返しの圧迫や摩擦で皮膚の一部が硬くなった状態です。歩き方や靴が関係することもあります。硬くなった部分の処置とあわせて、原因への対処を考えていきます。

いぼ・水いぼ

いぼはウイルスによるもので、お子さまの手足などにできやすく、水いぼ(伝染性軟属腫)はプールなどで広がることもあります。数やできている場所、お子さまの状態に合わせて、処置の方法やタイミングをご相談しながら進めます。

このほかにも、とびひ(伝染性膿痂疹)、あせも、おむつかぶれなど、お子さまの肌の症状は幅広く診療しています。気になる症状があれば、まずはご相談ください。

子どもの肌は何歳から受診できますか?

赤ちゃんから受診いただけます。生まれて間もない時期の乳児湿疹や乾燥、おむつまわりのトラブルなども、月齢に合わせて対応します。小さなお子さまは症状をうまく言葉にできないぶん、ご家族が「いつもと違う」と気づくことが大切です。気になることがあれば、早めにご相談ください。

塗り薬は続けて使っても大丈夫ですか?

お子さまの塗り薬について、「ステロイドは怖い」「長く使って大丈夫かな」と不安に感じる保護者の方は少なくありません。塗り薬は、症状や部位、お子さまの年齢に合わせて種類や強さを選び、使う量や期間の目安をお伝えしたうえで処方します。自己判断で急にやめてしまうと、かえって症状がぶり返すこともあります。塗る量・回数・やめるタイミングについては、診察のたびに肌の状態を確認しながらご相談していきますので、不安な点は遠慮なくおたずねください。

ご家庭でできるスキンケア

お子さまの肌トラブルの多くは、日々のスキンケアがとても大切です。無理のない範囲で、次のことを心がけてみてください。

  • こすらない:肌をゴシゴシこすると、赤みや黒ずみ(色素沈着)の原因になります。体を洗うときは、よく泡立ててやさしく、手のひらで洗いましょう。タオルで拭くときも、押さえるようにします。
  • 保湿をしっかり:お子さまの肌は乾燥しやすく、乾燥はかゆみや湿疹の土台になります。お風呂あがりを中心に、こまめに保湿しましょう。適した保湿剤や塗る量についてもご相談ください。
  • 爪を短く・かき壊しを防ぐ:かゆくてかいてしまうと、悪化したり、とびひなどの感染につながったりします。爪を短く整え、かゆみが強いときは早めに治療でコントロールしましょう。
  • 清潔を保つ:汗をかいたらやさしく洗い流し、着替えるなど、清潔と乾燥のバランスを保ちます。

セルフケアだけで改善しないときや、かゆみが強くて眠れない・機嫌が悪いといったときは、我慢せず受診してください。

こんなときは早めにご相談ください(受診の目安)

お子さまの肌トラブルは、早めに受診いただくことで、悪化やかき壊しを防ぎやすくなります。次のようなときは、様子を見すぎずにご相談ください。

  • 湿疹やかゆみがなかなか治らない、よくなったり悪くなったりを繰り返す
  • かゆみが強く、かき壊してしまう・夜に眠れない・機嫌が悪い
  • 赤み、じゅくじゅく、黄色いかさぶたなど、とびひのように広がってきた
  • 水ぶくれ、発熱、痛みを伴うなど、いつもと様子が違う
  • 市販薬やスキンケアを続けても改善しない、どう対処してよいかわからない

小さなお子さまは、自分で症状をうまく伝えられません。「これくらいで受診してよいのかな」と迷われることもあるかと思いますが、気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。受診の際は、いつから・どこに・どんな症状が出ているか、使っているお薬やスキンケアなどをお伝えいただくと、診察がスムーズです。

肌トラブルは、お子さまだけでなく、ご家族に同じような症状が見られることもあります。当院では、ご家族みなさまでご相談いただけますので、気になる方はあわせてご受診ください。

よくあるご質問

Q. 塗り薬を嫌がって、うまく塗らせてくれません。どうすればよいですか?
お子さまがお薬を嫌がるのは、よくあるお悩みです。塗る量やタイミング、機嫌のよいときに塗るなどのコツで、続けやすくなることがあります。当院では、実際のご家庭での様子をうかがいながら、塗り方や続け方を具体的にご提案します。うまくいかないときは、そのままにせず、遠慮なくご相談ください。

Q. きょうだいで一緒に受診できますか?
はい。赤ちゃんからご高齢の方まで、ご家族で通っていただけるかかりつけの皮膚科をめざしています。ごきょうだいやご家族での受診もご相談ください。詳しくは家族で通える皮膚科のページもご覧ください。

Q. アトピーは治りますか?
アトピー性皮膚炎は、体質や肌質が関わるため一度で完治させるものではなく、症状を落ち着いた状態に保っていく治療が基本です。塗り薬とスキンケアを続けることで、多くのお子さまが快適に過ごせるようになります。治療とケアの続け方について、丁寧にサポートします。

Q. 保育園・学校は休んだほうがよいですか?
とびひや水いぼなど、集団生活で配慮が必要な場合があります。症状や園・学校の方針によって対応が異なりますので、診察の際にご相談ください。

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